福岡エリアマーケティング

警固2丁目エリアマーケティング

【警固の基本情報】

警固エリアマップ
警固は上の地図を見ていただければわかる通り少し複雑な形をしており、1丁目から3丁目まであり全体的に住居が多いのが特徴です。
北は国体道路・けやき通りから南の城南線まで直線距離で約700m東は上人橋通りから西の筑紫女学園中学高校まで直線距離で約850mの地域です。

【警固2丁目ってどんなところ?】
けやき通り(国体道路)から筑紫女学園を含む比較的広いエリアで、商業地区と生活地区が混在するエリアです。
基本的にはエリアの南側に行くほど人通りが少なく住居や緑地が多くなるため、都会に近い豊かな緑地を含む閑静で住宅街というのが警固2丁目の魅力ともいえます。
天神が徒歩圏内で博多駅へもバス1本で行け、けやき通り(国体道路)2本南の通りに24時間スーパーや遅い時間まで営業している飲食店もあり、住宅エリアとして人気の高い場所です。
単身者用の賃貸マンションも多いですが、比較的分譲マンションが多く、高所得層の住む場所としての一面もあります。

また路面の人通りの強弱がはっきりとしており、道路によって路線価(不動産価値の基準となる道路沿いの土地建物価格)の差も激しいです。
主に飲食店は「警固本通り」と呼称される、けやき通りの2本南の通りに集中しています。
その他セレクトショップなど、オシャレな物販店も多くあります。

下の地図では警固2丁目の歩行者数の分布を色で表わしてみました。
(赤>濃ピンク>薄ピンクで歩行者数を表しています)
警固2丁目歩行者マップ

エリア北部のけやき通り(国体道路)と大正通り沿い周辺が人通りの中心となります。
濃ピンクの路地の中でも「警固本通り」が特に強い場所となります。
「警固本通り」が強い理由は
1.周辺居住者の集客力が強い24時間スーパーがある
2.集客力のある有名飲食店が密集している
が挙げられます。

【警固2丁目の狙い目】

警固はそもそも店舗物件数が多くはないので、あまり物件としては出る機会が少ないです、中心地からは少し離れており、国体道路と大正通りを渡るだけで賃料がぐっと下がるので個人経営で出店する方には狙い目のひとつです。

このエリアの戦い方は、天神地区からの距離を克服するべく“わざわざ行きたいお店”になることと近隣の居住者をいかに顧客とするかにかかっています。
近隣の単身者が一人でも入りやすいお店にすることで、リピートしやすくなり口コミで広めていくということは十分可能です。

賃料の安さを武器に天神地区よりも味と価格で勝負するお店が多く、テナント自体が小さいところが多いため“美味しくて安い予約必須店”になるか、地域の落ち着いた雰囲気を活かして高級店にすると少ない客数で売上がしっかりあがります。
高級店の場合、タクシー移動をする接待利用が多い客層であれば駅からの距離もさして問題になりにくく、内装をしっかりと作りこみ高級感を出す、個室を作る等の工夫をすることによって集客できるのではないでしょうか。

警固の北部、けやき通り向かいの赤坂は企業のオフィスが多い場所で、ビジネスマンの集客が狙えるというのもポイントです。
たとえば「秀ちゃんラーメン」や「警固いっかく食堂」など昼から営業している店舗もあり、警固2丁目北部エリアはランチ需要も狙える場所となっています。

南西エリアは筑紫女学園が大きく占めていますのでチェックするのを見落としがちですが、筑紫女学園正門前のファミリーマート周辺は人通りと車通りがまずまずあり、数は少ないですが物件が出れば家賃によっては検討する価値がある場所だと思います。

ここで、皆様の参考になりそうな警固2丁目地区で人気のお店をご紹介します。

・餃子屋弐ノ弐警固店
・秀ちゃんラーメン総本山
・かわ屋警固店
・警固いっかく食堂
・Yorgo
・トクトク
・檳榔の夜
・警固ヤキトン
・ガブリ
・新乃
・いしい
・トラットリアポルチェリーノ
・田しま

ここで人気店についてご紹介したいと思います。

『Yorgo』
食べログ↓
https://tabelog.com/fukuoka/A4001/A400104/40037207/
福岡市中央区警固2丁目15-20

警固西 (けやき通りのモスバーガーのある)交差点から南に入ったビルの1Fで白の壁にオレンジのドアと窓がひとつのシンプルな外装で、窓からはフルオープンのキッチンと楽しげに食事をする様子がみえるなんともアットホームなお店です。
このお店の特徴はフルーツを面白い組み合わせで、その一部をご紹介すると
・〆サバとマスカットのマリネ
・ウドと洋ナシのマリネ
・いちじくバター
・トマトといちごのカプレーゼ
・桃のパスタ
とどんな料理なのかなかなか想像しづらいメニューが並びます。
(上記メニューについては季節や仕入状況で現在はない場合もあります)
他には“ウニとじゃがいもの温かいサラダ”という細めの千切りにしたジャガイモを炒めて濃厚なウニのクリームソースをかけていただくなんとなく想像はできるけれど、実際食べてみると想像を超える美味しさだという人気メニューもあります。
フルーツを使用しているため旬でメニューが替わり、次はどのような組み合わせで驚かせてくれるのかと楽しみになり、定期的に来店する動機ができるのでリピート率があがっているようです。
前回の今泉1丁目では、“食べたことないものには手を付けにくい”とお伝えしましたが、ここでは定番のメニューもしっかりとあるため、コースの中で1、2品頼んでみる、といった入りではまっていき、ここでしか食べられないメニュー+席数の少ないお店ということから早めに予約をして来店する方が多いのではないでしょうか。

『檳榔(びんろう)の夜』
食べログ↓
https://tabelog.com/fukuoka/A4001/A400104/40003664/
福岡市中央区警固2丁目3-36大升ビル1F

続いては、なかなかわかりにくいところにお店があるのに予約必須と言われるお店をご紹介します。
先程のYorgoと同じ通りを2ブロック南に行ったところの昼間何気なく通りを歩いていたら気づかない駐車場の奥にありますが、警固で10年以上営業している繁盛店です。
昼間の目立たなさとうってかわって、夜は周囲が住宅で暗いため通り沿いにおいてある青色の明るい看板が目立ちます。
レビューにはよく外観が怪しげと書いてありますが、店内に一歩踏み入れると石畳の床に古びた簡易的なテーブルと椅子があり、壁には中華柄の提灯や年季が入ったポスターが並び、警固の閑静な住宅街を歩いていたはずなのにまるで台湾の屋台にきたような錯覚に陥ります。
こちらは料理的には特に珍しいものもなく、エビチリや水餃子にシュウマイ…と一般的な中華料理なのですが、現地台湾の味を大事にしつつも絶妙に日本人に合うように工夫しており、料理のクオリティが高い割にお値段がリーズナブルでさらに台湾旅行気分が味わえるというところが人気です。
福岡からは行きやすい台湾であってもこの雰囲気が喜ばれていることを考えると、忙しくてなかなか旅行にいけない、本場に近い味のものを食べたいという人は多いのではないでしょうか。
料理がしっかりしていれば、お店の雰囲気を現地にあるお店に近づけることによって“この雰囲気が好き”という来店理由につなげることもできます。

【最後に…】

いかがでしたでしょうか。福岡は東京や大阪と違い都市の栄えている範囲が狭く、天神駅から歩いて15分ほどで着く警固ですでに住宅街、ちょっと遠い、というイメージがあるのは否めません。
しかし、TVで紹介された「かわ屋」や大名や今泉にも店舗がある「弐ノ弐」が集客に成功していることを考えると人通りは少なくてもわざわざ来る人がいることがわかります。
警固2丁目までの距離を具体的に言うと国体道路でバスに乗れば天神から3停運賃100円、タクシーで天神から1km前後、博多から3.5km前後で行けるため、実はそんなに遠くもなく、またマンションの1階の物件などが多いため、大名や今泉と比べると路面店がでやすいという特徴もあります。
同じ広さでも賃料が安いと初期費用も抑えられるので、小さめ物件で出店したい方には検討の価値があるエリアひとつではないでしょうか。