福岡エリアマーケティング

六本松エリアマーケティング

【六本松の基本情報】

六本松全体図
南北は梅光園緑道から国体道路までの直線距離で約1km、東西は桜坂のあたりから樋井川まで直線距離約900mのエリアで、北から1、2丁目202号線を挟んで桜坂側が3丁目、旧九州大学六本松キャンパスがあった南側が4丁目となっています。


【六本松ってどんなところ?】

九大跡地が再開発され、地下鉄七隈線六本松駅が博多駅まで延伸することが予定されていることで今後の大きな成長が期待されているエリアです。
エリア付近の分譲マンションは人気が高く価格が高騰しています。

飲食店経営者にも六本松を狙っている方が多くいらっしゃるため、物件も不足気味で賃料相場も上昇し続けています。

このエリアでビジネスをされる方の関心ごとは、九大跡地の開発スケジュールでしょう。
以下に時系列でまとめましたので、参考にされてください。

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平成29年3月
MJR六本松(居住マンション)オープン

平成29年9月
SJR六本松(有料老人ホーム)オープン

平成29年10月
六本松421(複合商業施設)オープン
・1,2階 商業施設
・3階 九大法科大学院
・3〜6階 福岡市化学館

平成30年7月 福岡高裁・地裁・簡裁の竣工

平成32年 地下鉄七隈線の博多駅延伸

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上記のスケジュールで計画的に街が出来上がっていきます。

中でも、商業施設と裁判所のオープンと地下鉄七隈線の延伸が街を変える大きな動きになりますが、すでに売買される不動産価格は各施設のオープン後を見越した値付けになっています。

事業用賃貸不動産においても同様で、六本松付近の物件は軒並み家賃が高くなってきています。

不動産バブルとなり賃料が実際の価値よりも高額になっているかもしれないのということを視野に入れながら慎重に価値を見極める必要があります。

とはいえ確実に人口も増え、これまでよりも多くの人が来訪することになりますからビジネスはこれまでよりも格段にやりやすくなります。

特に、六本松421の2階に入居する蔦屋書店は国体道路のTSUTAYAが移転という形ですが、これまでのTSUTAYAとは異なる高年齢層に向けたものになると言われており、幅広い世代に利用される施設として注目を集めています。


【六本松の交通アクセス】

地下鉄七隈線六本松駅の近くにはバスセンターがあり、地下鉄開業前からバス路線のハブ駅としての特性を持っています。

七隈線六本松駅が開業してからも七隈線と空港線の間のエリアの行き来や西区、城南区、南区との間の細かな路線が張られていることでバス利用者は非常に多いです。

地下鉄七隈線が博多駅まで延伸することにより、六本松への来訪者はこれまでより拡大するとみられています。

地下鉄が延伸すれば博多駅まで10数分程度で移動できるようになりますから、利便性がより一層高まり、ホテルなどの建設も増えてくるということも視野に入れながらエリアの評価をすべきでしょう。


【六本松の人通りについて】

下の地図では六本松の歩行者数の分布を色で表わしてみました。
(赤>濃ピンク>薄ピンクで歩行者数を表しています)
六本松歩行者数 
裏通りに入ると人通りが極端に少なくなる特徴があるエリアです。
これから街が変わっていくのですが、基本的には住宅街という特性があるため駅周辺の大通りがメイン通りになります。

つまり、城南線、油山観光道路沿いが人通りのメインとなるということです。

今後、人が増え、街が大きくなることで今の歩行者分布が塗り替えられる可能性は大きいのですが、今の所、住宅街の特性が色濃いというのが現状です。

六本松という地名ブランドに惑わされて、人の通らない路面での戦いを強いられることがないように、よくよく見極めて出店をしていただくようにお願いします。


【六本松の狙い目】

六本松エリアには今後多くの店舗が出店してくることが予想されます。
通常であれば賃料帯の安い少し目立たない場所をオススメするのですが、六本松に限り、多少家賃が高くても目立つ場所で勝負した方が良いと考えています。

六本松には今後多くの人が流入してくるエリアとなることが約束されています。
大通り沿いの物件はそう多くはないのですが、もし大通り沿いの店舗を得ることができれば流入するターゲットの認知を取ることができます。

賃料を慎重に見極める必要がありますが、今の所、六本松においては目立たない場所よりも目立つ場所の方がリスクは少ないと思います。

とはいえ、今後の動向と人の流れに目を配りながら、よりお得な路地や物件を見つけられるように注視していきますので、なんなりとご相談いただきたいと思います。


前回よりさらにディープなスタッフオススメのお店をご紹介いたします。

『らぁめん シフク』
食べログ↓
https://tabelog.com/fukuoka/A4001/A400101/40031507/
福岡市博多区榎田2-3-1村下ビル1F

空港近くの倉庫街「榎田」にポツンとあるラーメン店で、おそらく付近にある飲食店はこの店舗だけというような非常に特殊な立地にある、とんこつラーメンの多い福岡では珍しい鶏白湯ラーメン、塩ラーメンのお店で、口コミで話題を呼び今では行列ができるほどの人気となっています。

あっさりした味ですから行列の中に女性のお客を多くみかけることができます。
写真の写り映えが良い見た目のラーメンで発信力のある女性がSNSでお店を紹介しているというのも人気に火がついた一因とも言えそうです。
味ももちろん美味しいのですが、このお店は味だけで成功したのではないと思っています。 そういった見解をここではお話したいと思います。


今でこそ有名になり広い範囲からの集客ができていますが、開店当初、無名の頃はこの特殊な立地でどう戦ったのでしょうか?
オープン当初は付近にある会社に勤めている方をターゲットとした限定的な範囲での営業となったと思います。

ここでお店付近の立地を地図で見てみます。
らぁめんシフク

地図を見ると企業社屋が多いことがお分かりになると思います。
榎田は3号線が近く車での利便性が高いことから交通系、倉庫系、問屋系の会社が多いオフィス街です。
住宅街ではなくオフィス街というのがとても重要で、お昼から人の活動が強い地域であるということが地図から見て取れます。

その上、店舗付近には競合となる飲食店が少なく、競争環境としても非常に優れた立地であることがうかがえます。

もちろん3号線などの大通りに出れば飲食店は多く存在しますが、そういった立地では坪当たりの家賃水準が高いですし、駐車場が必須ですから契約面積も大きくなるため、かなり大きな出費が必要で競争も激しいです。
らぁめんシフクさんの立地は倉庫街にあるため家賃帯も非常に安い水準にあるというのがポイントです。

総合的に考えると、らぁめんシフクさんは
・充分なターゲット数が確保できる
・競合が少ない
・固定経費が安い
という、経営の原則に則ったレベルの高い物件選定をされていると思います。

必ずしも味や話題性だけではなく、スタートアップから軌道に乗るまでの営業を見据えた立地選びをしているというのが、繁盛店を作るためにまず押さえなければならない点であると気づかされました。


『PACKERS pizza mania』
ホットペッパー↓
https://www.hotpepper.jp/strJ001037500/
福岡市中央区大名1丁目8-40

大名の路面にはなりますが、大名の中でも小道に分類される“いい”とは言いづらい立地にあります。
店内は陽気なサルサが流れ、多国籍な装飾で独特の雰囲気があり、若い方を中心に人気があります。
これからの暖かい時期になるとテラスで解放感を味わいながら食事もでき、まるで海外のバルにいる気分になります!

このお店の一押しは本格的な窯焼きピザがなんと500円で楽しめるという事です!
種類も豊富にありどれも500円とは思えないコストパフォーマンスです。

他にも世界中のビールが80種類以上あり、ワインの品ぞろえもよく、様々な国のドリンクが楽しめます!

また店内で「シーシャ」という水タバコも楽しめるのがこのお店の楽しみの一つでもあります!
3〜4人でシーシャをしながら世界中のビールの楽しめるお店は福岡でも他にないのではないでしょうか…
気軽に行ける非日常的な空間を求めるのであればかなりオススメのお店です!!


『BONg+SENs(ボンセン)』
HP↓
http://bongsens.html.xdomain.jp/index.html
福岡県小郡市津古641-29

このメルマガをご覧いただいている方はほとんどの方が福岡市内でお探しだとは思いますし、こちらのお店はおそらく土地を買って建物を自宅兼カフェでされてあるのではないかと推測されるので、住宅地での出店や女性向けのお店を考えてある方へのご参考として紹介してまいります。

小郡という土地は天神から西鉄で40分くらい南にくだったところにあるベットタウンで、そんな住宅地のブロック塀が並ぶ中、突如としてオシャレな看板が現れます。
(茶色・灰色の景色と言ってもいいくらいの住宅地にカラフルな看板と横文字があるのですから、なかなか目を引きます)

モデルハウスのようなおしゃれな風貌の建物と、綺麗な花がたくさん植えられた庭が先ほどまでの空間とは全く別のところに連れて行ってくれます。
白を基調としたスッキリした印象の店内はたくさん置かれた観葉植物と大きな窓から見える庭のグリーンで穏やかな気持ちになります。

お料理はパスタやピッツァで、お値段も大名のお店と変わらないパスタ900円くらい、ピッツァ1200円くらいでコスパがいいわけではありません。

料理の提供スピードはゆっくりしていますし、場所は地元の人以外なかなかいかないようなところにあるし、失礼ながら“よく続いているなぁ”と思ってしまいますが、そのオシャレさと料理のおいしさ、なにより居心地のいい空間が口コミで広まって、今年で10周年を迎えており、しっかりとした固定客を掴んでいるようです。

植物園の中のカフェのような花に囲まれた空間で美味しいパスタや可愛いスイーツ、オーガニックコーヒーやハーブティーをいただくというのは、家事や育児に追われるママ達には数少ないリフレッシュの時間なのではないでしょうか。

店内には九州在住のアーティストの作品やひとつひとつ丁寧に作られたアクセサリー、ブリザーブドフラワーなど、おしゃれな雑貨がおいてあるコーナーもあり、あちこち行けるほど時間があるわけではない方々には重宝されています。

女性の心をしっかりと掴む話題の商品もおいてあり、近くにそんな話題のものが置いてあるお店がないため、テレビや雑誌で見た商品が食事のついでに買えるというのもお得感が増すのかもしれません。


【最後に…】

いかがでしたでしょうか。
今年一番変化が起こっている六本松をご紹介してまいりましたが、まだまだ局地的な変化しかない段階でもあります。
数年後には今の今泉のように六本松の北部エリアの古い建物が取り壊され新しいビルが建つ…なんてことも考えられます。
大濠公園周辺のマンションの人気は根強いですし、今どきの間取りや内装にリノベーションされたマンションも数多く出てきています。

また新しい情報など出ましたら、追ってご紹介したいと思います。